コラム

2026年9月10日

動画の再生数が伸びても商談につながらない理由|原因と対策

製品紹介動画やウェビナーを開催し、再生数や参加者数は伸びているのに、商談や売上につながっている実感がない、という状態はよくあります。実際、多くのBtoBビジネスの場でこの感覚は間違っていません。製品動画やウェビナーの再生数が増えることと、それが商談につながることは、別の話だからです。この記事では、なぜそのギャップが生まれるのか、そして視聴データを実際の営業活動につなげるために何を決めておく必要があるのかを解説します。

【目次】

  1. 再生数が伸びているのに、商談が増えない
  2. 再生数だけでは分からないこと
  3. 視聴データを営業担当に引き継ぐ基本の考え方
  4. 視聴データが活用されない理由:誰が何を見て誰がどう動くかが決まっていない
  5. まずは1つの行動データに絞って運用してみる
  6. まとめ:動画施策を作って終わりにしないために



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再生数が伸びているのに、商談が増えない

再生数は、動画がどれだけ多くの人に届いたかを示す指標です。しかし、届いた人がどれだけ関心を持ったか、次にどう動いたかまでは教えてくれません。再生数だけを見て「動画施策はうまくいっている」と判断してしまうと、実際には見た人の関心度合いや、その後の行動が全く分からないまま、施策を続けてしまうことになります。

再生数だけでは分からないこと

再生数の代わりに見るべきなのは、視聴時間、どこで離脱したか、動画内のCTAをクリックしたかといった行動データです。これらのデータは、その人がどれくらい関心を持ったかを示す情報です。最後まで視聴した人と、冒頭で離脱した人では、その後の関心度が大きく異なります。再生数という1つの数字ではなく、こうした行動データを見ることで、初めて「どのような視聴者が関心を持っているか」が見えてきます。
たとえば、100人が動画を再生したとしても、そのうち最後まで見た人が5人だったとします。再生数だけを見れば「100人に届いた」と評価できますが、実際にはこの5人の方が動画への関心が高い可能性があります。
ただし、「最後まで見た=商談につながる」とは限らないのが実情です。動画を見た後に資料をダウンロードしたのか、問い合わせページを訪れたのか、他のコンテンツも見ているのかなど、その後の行動まで合わせて見ることで、営業がアプローチすべき相手を判断しやすくなります。

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視聴データを営業担当に引き継ぐ基本の考え方

行動データが取れるようになったら、それをマーケティング部門だけで抱え込まず、営業部門に引き継ぐ仕組みが必要になります。
一般的には、MA(マーケティングオートメーション)ツールで視聴行動にスコアを設定し、一定のスコアに達したリードをCRMやSFAに連携して、営業担当者に知らせるという流れが取られます。どのツールを使うかは会社によって異なりますが、考え方の基本はどこも共通しています。
MAやCRMには、こうしたスコアリングや通知の仕組みが用意されています。ただし、機能があることと、社内で実際に活用できる状態になっていることは別の話です。

営業担当に渡す基準をあらかじめ決めておく

視聴データを営業に連携する場合、「動画を見た人をすべて営業に渡す」という設計では、営業側の負担が大きくなります。たとえば、製品紹介動画を一定時間以上視聴したうえで料金ページを閲覧した場合など、複数の行動を組み合わせて営業へ引き継ぐ条件を決めておくと、通知の優先度をつけやすくなります。
重要なのは、最初から複雑なスコアリングを作ることではありません。「この行動があったら営業が確認する」という基準を、マーケティングと営業で合意しておくことです。

視聴データが活用されない理由:誰が何を見て誰がどう動くかが決まっていない

ここまでの内容だけでは、視聴データがなぜ活用されないのかまでは説明できません。実際には、ツールを導入していても視聴データがうまく活用されていない、という状態が起きやすくなります。
その理由は、ツールの機能不足ではなく、「誰が通知を受け取り、誰がそれを見て動くか」が決まっていないことにあります。マーケティング側では「通知を受け取り、営業に引き継ぐ役割」を1人決めておき、営業側では「引き継ぎを受けて実際にアプローチする役割」を分けて決めておくと機能しやすくなります。この役割を両方に置かないと、マーケティングも営業も「相手が見ているはず」と思い込んでしまい、結局誰も動かないという状態になってしまいます。


これは、別記事「動画生成AI導入後の制作フローと承認体制の整え方」で解説した「公開責任者を1人決める」という考え方にも通じます。視聴データの活用も、誰かが自然に気づいて動くことを期待するのではなく、「いつ誰が何のデータを確認し、誰に引き継ぐか」をあらかじめ決めておくことが重要です。

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まずは1つの行動データに絞って運用してみる

視聴データの活用を始める際、最初から全ての行動データを追おうとすると、設計自体が複雑になり、運用が始まる前に頓挫してしまいがちです。
まずは「この行動があったら営業担当に引き継ぐ」という条件を1つ決めて運用を始めることをおすすめします。たとえば、製品紹介動画を一定時間以上視聴した人や、ウェビナーを最後まで視聴した人などです。運用が定着してから、複数の動画の視聴状況や資料ダウンロード、Webサイトの閲覧などを組み合わせて、営業に渡す条件を細かくしていけば十分です。

まとめ:動画施策を作って終わりにしないために

動画を商談につなげるには、動画の内容や再生数だけでなく、視聴後の行動を営業活動につなげる仕組みまで考える必要があります。どのデータを取得し、どの条件で営業に通知し、誰が対応するのか。ここまで設計できて初めて、動画は「見られるコンテンツ」から「営業活動に活かせる情報」へ変わります。

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