コラム

2026年4月16日

属人化のリスクと解消法|RPAで実現する業務標準化

属人化とは、業務の手順やノウハウを担当者本人しか把握していない状態のことで、放置すると業務の停滞や内部不正といった重大な問題に発展する恐れがあります。

本記事では、属人化における5つの重大なリスクや、その対処方法について詳しく解説します。RPA(自動化ツール)を活用した「究極の標準化」についても紹介しているので、脱・属人化だけでなく、業務効率化やコスト削減といった効果にもつながります。

【目次】

  1. 【基本】「属人的」とは?意味と「標準化」との違い
  2. 【問題提起】放置すると危険!属人化がもたらす5つの重大なリスク
  3. 【核心】なぜ属人化するのか?「リソース不足」の抜け出せない罠
  4. 【解決策①】失敗しない「脱・属人化」の3ステップ
  5. 【解決策②】手作業の限界を超える!自動化(RPA)による究極の脱・属人化
  6. まとめ:属人化のリスクを直視し、強い組織づくりを始めよう

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【基本】「属人的」とは?意味と「標準化」との違い

業務の属人化から脱却するには、まず「属人的」という言葉に対する理解が欠かせません。ここでは、属人化の正しい意味や標準化との違い、排除すべきか否かの判断基準など、基本的な知識から解説します。

属人化の正しい意味と発生しやすい業務

「属人的」とは、業務の進め方や状況について特定の担当者しか情報を把握しておらず、ブラックボックスに陥っている状態を指します。これでは、その担当者が休んだり離職したりした際に、ほかの従業員が代わりを務められず、業務が停滞するリスクが生じます。
特に次のような業務では、属人化が発生しやすいので注意が必要です。

共通点としては、業務遂行に複雑な手順を要する、あるいは専門的で高度な知識・技術が求められるケースで、属人化が起こりやすいといえます。また、少規模の組織やチームをはじめ、特定の人物に依存しやすい環境も同様です。

意図的な属人化(クリエイティブ等)と排除すべき属人化の違い

属人化が発生すると、さまざまなデメリットが生じるものの、そのすべてが悪いものというわけではありません。なかには、企画立案やクリエイティブ制作など、属人的な能力が価値を生む領域も存在します。革新的な取り組みや斬新なアイデアは、標準的なプロセスではなく、個々の独自の視点や発想から生まれやすいためです。
一方、定型的な入力作業や集計作業といったノンコア業務での属人化は、業務停滞や負荷の増加などデメリットの側面が強く、企業にとって避けるべき課題だといえます。

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【問題提起】放置すると危険!属人化がもたらす5つの重大なリスク

属人化を放置すると、次のようなリスクが生まれる可能性があります。それぞれどのような影響をもたらすか、具体的に解説します。

リスク1:担当者の退職・休職による「業務の完全停止」

属人化のリスクで最も注意すべきなのは、担当者の退職・休職に伴う業務停滞です。担当者が不在のなか、別の従業員が業務を代行しようにも、進め方がわからなければ業務の遂行は困難です。そのほか、問い合わせ内容を再び聴取するなど、情報共有不足によって取引先や顧客に迷惑をかけることもあります。このように、業務がストップすれば、売上の機会損失や顧客満足度の低下など重大な事態に発展する恐れもあるので、注意が必要です。

リスク2:業務品質のばらつきと属人的なミスの多発

属人的な組織では、業務品質が安定せず、ヒューマンエラーも発生しやすくなります。例えば、完璧な対応が可能なベテラン従業員に対し、新人の場合はミスが多発するようなケースです。このような状態では、ミスが発生しても原因究明が進みません。内製的な業務ならまだしも、顧客と直接やり取りするような場面では特に注意すべきでしょう。「担当者が変わったことで、明らかに対応品質やスピードが低下した」など、クレームの発生や満足度の低下にもつながりかねません。

リスク3:ブラックボックス化による不正の温床

社内の業務システムやクラウドサービスを利用する際も、属人化が起こりがちです。例えば、システム内のデータに対するアクセス権限が特定の従業員にしか付与されていなかったり、ログ監視のような仕組みが整っていなかったりするケースがあげられます。このような状態では、業務フローがブラックボックス化しやすなります。結果として、意図的なデータの改ざんや外部への流出、機密情報の窃取など、不正の温床にもなりかねません。

リスク4:新人が育たない(教育コストの増大)

属人化が起こるのは、主にマニュアルが用意されていないことが原因です。そのため、新人が入社した際には、先輩従業員や上司が付きっきりで指導しなければならず、時間や手間がかかります。また、指導者側も日常業務を遂行するだけで精一杯の状態なので、新人教育が中途半端に終わるケースも少なくありません。その結果、新人が思うように育たず、戦力化までに長い期間を要することも考えられます。

リスク5:組織拡大・事業スケールの深刻なボトルネック

属人化はほかにも、組織拡大におけるボトルネックを生み出す可能性があります。「この仕事はAさんがいなければ回らない」という状態は、すなわち事業成長のキャパシティがAさんの処理能力に依存していることを意味します。これでは機会損失が発生しやすく、さらにAさんの休職や退職で事業成長が鈍化する恐れもあります。優秀な人材は有限だからこそ、「その人がいなくても回る仕組み」の構築が不可欠です。

【核心】なぜ属人化するのか?「リソース不足」の抜け出せない罠

では、そもそもなぜ属人化が発生するのでしょうか。具体的な解決策を練るためにも、属人化が起こる原因を徹底究明しましょう。

現場のリアル:「マニュアルを作る時間がないから属人化する」

経営陣が積極的に業務標準化を標榜・推進しようとも、現場担当者からすると、「そもそもマニュアルを作る時間的余裕がない」というのが本音です。現場は日々の業務を回すだけで精一杯であり、そのなかから時間を捻出することは容易ではありません。

「属人化するから常に忙しい」という負のループの構造

とはいえ、マニュアルがなければ、いつまで経っても属人化は解消されません。その結果、次のような「負のループ」に陥るリスクが生まれます。

このような状態になると、ベテラン従業員ばかりに仕事が集中し、さらに新人の戦力化にも遅れが生じます。結果、業務標準化を達成できないだけでなく、組織全体の生産性向上やパフォーマンスの底上げにもつながらず、企業競争力が低下する可能性も考えられます。

ツール導入だけでは失敗する?脱・属人化のアンチパターン

属人化の解消を目的に、会計ソフトやプロジェクト管理システム、グループウェアなどに目を向けることも多いでしょう。しかし、便利なITツールを導入すれば問題が解消するかといえば、そう単純な話ではありません。むしろ、属人的な業務フローや体制のまま導入を進めると、「設定が複雑化して変更方法がわからない」「特定の従業員しかデータにアクセスできない」など、新たな属人化が発生する恐れがあります。そのため、まずは業務の棚卸しが必須です。

【解決策①】失敗しない「脱・属人化」の3ステップ

属人化からの解消を図るには、以下のように適切な手順に則って手続きを進めることが大切です。手順ごとの進め方やポイントについて解説します。

ステップ1:業務の可視化と棚卸し(誰が・何を・どれだけやっているか)

前述の通り、属人的な業務フローや体制を残したまま脱・属人化を図ろうとしても、新たな属人化の発生というアンチパターンに陥りがちです。そのため、「誰が・どのような業務を・どれくらいの頻度や時間で行っているか」といった情報を洗い出しましょう。情報を可視化して、チーム・部署内で共有することが、属人化を解消するための第一歩です。業務を棚卸しする際に重要なのは、最初から完璧を目指しすぎないことです。特に従業員数が多い場合は膨大な業務を見直す必要がありますし、一人ひとり業務の進め方も異なるため、小さなタスクから徐々に範囲を広げていくと良いでしょう。

ステップ2:業務の断捨離(やめる・減らす・変える)

業務の可視化と棚卸しは、日常業務の無駄を見直す貴重な機会となります。そのため、この機に業務の断捨離を行うのがおすすめです。例えば、慣習として実施しているだけで、特に成果を生み出していないような作業は、思い切って廃止するのも一案です。そのほか、業務システムやクラウドサービスにも目を向け、不要な機能を整理してみるのも良いでしょう。徹底して無駄をそぎ落とすことで、業務効率化やコストカットなど、思わぬ効果が生まれることもあります。

ステップ3:業務フローの標準化とマニュアル作成

最終的に残った業務に関しては、マニュアルとしてノウハウや情報を整理しましょう。その際、誰が進めても同じ結果が出るように、業務フローを整理することが大切です。とはいえ、難しく考える必要はなく、最初のうちは簡単なチェックリストを作成するだけでも構いません。そして、実際にそのマニュアルを現場担当者に使ってもらい、フィードバックを受けながら徐々に最適なマニュアルへと改善を図りましょう。

【解決策②】手作業の限界を超える!自動化(RPA)による究極の脱・属人化

脱・属人化では、マニュアルの作成や共有だけでなく、業務の自動化やシステム化を行うのも効果的です。特にRPAを活用すれば、大幅な業務効率化やミスの抑制といった副次的な効果も期待できます。

マニュアルを作るより「ロボットにやらせる」方が早い理由

人手やリソースが不足している企業にとって、手作業でマニュアルを作成し、それを維持・更新するのは至難の業です。そこで、マニュアルを作るのではなく、「業務そのものをロボットに代行させる」という選択肢が出てきます。RPA(Robotic Process Automation)を活用すると、業務プロセスをロボットに記憶させてタスクの自動化が可能です。人間による作業時間がなくなるため、RPAそのものが「生きたマニュアル」となります。属人化も解消され、究極の標準化につながるでしょう。

【RPA初心者完全ガイド】基礎知識から使い方までやさしく解説

「RPA自体の属人化(野良ロボット化)」を防ぐクラウドRPAの強み

従来のRPAには、そのプログラムを作った人しか修正できない、「野良ロボット化」と呼ばれる新たな属人化のリスクが存在しました。しかし、その課題は、クラウドRPAの活用によって解消が可能です。
例えば、クラウドRPAの一つ「Coopel(クーペル)」では、Webブラウザ上で設定フローやシナリオが可視化されるため、チーム内や異なる部署同士でもスムーズに情報を共有できます。野良ロボット化やブラックボックス化に対処しやすい点が大きな強みです。

クラウド型RPAとは?特徴・メリット・業種別活用事例・選び方

業界別・脱属人化の成功事例(Coopelの活用)

ここでは、Coopelを活用し属人化の解消に成功した2社の事例を紹介します。

【EC事業者(株式会社TIC)】

インテリア照明やキッチン雑貨などをオンラインショップで展開する株式会社TICでは、複数のオンラインモールでの注文・在庫処理が属人化していた課題を、Coopelで自動化することに成功しました。目視による確認以外の作業をすべて自動化できたことで、脱・属人化と同時に、毎月200時間の業務時間削減を実現しています。

【事例】複数のECモールにまたがる注文処理を自動化! 毎月200時間の削減を実現したRPA活用とは

【広告代理店(株式会社ワンスター)】

デジタルマーケティング事業を展開する株式会社ワンスターでは、広告媒体別のデータ集計やレポート作成の業務で属人化が発生していました。そこで、Coopelを使ってデータ更新作業を自動化することで、リアルタイムのパフォーマンスを可視化するとともに、全社で1,000時間もの業務時間削減にも成功しています。

【事例】広告データの毎時間自動アップデートで、常に最新の広告効果を可視化。全社活用で月1,000時間の削減成功事例

まとめ:属人化のリスクを直視し、強い組織づくりを始めよう

属人化を放置するのは、企業にとって時限爆弾を抱えるようなものです。現状は問題なく業務を進めていたとしても、将来的に業務の完全停止や内部不正といった大きなトラブルに発展する危険性もはらんでいます。そのため、リソース不足を理由に諦めることなく、小さな範囲からでも良いので、まずは脱・属人化に向けて一歩を踏み出してみることが大切です。それでも手が回らない場合は、RPAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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