【目次】
はじめに
私はCoopelカスタマーサポート担当です。RPA(業務自動化ツール)を活用して日々の業務効率化に取り組む中で、「手書き文字を認識できたらもっと便利なのに」と感じることが多くあります。近年はAI技術の進化により、ニューラルネットワークを活用した手法が登場し、従来の OCR ( 光学文字認識 ) を上回る高精度な文字認識が可能になってきました。
Power Automate には、「AIによる文字認識アクション」と「OCR (光学文字認識 ) アクション」の2種類があります。今回はこの2つの文字認識精度を実際に比較・検証してみました。
実際に簡単なフローを作成し、それぞれの認識方法で文字を抽出してみました。


どちらもフローの流れは同じで、手動で画像をインポートして、それからテキストファイルで出力する流れです。今回の評価指標は文字認識率として、全体の文字数に対して、何文字正しく認識できているかを評価します。
まずは、丁寧に書かれた手書き文字で両方式の精度を確認してみました。

結果として、左が OCR 、右が AI により認識された文字になります。


丁寧に書かれた文字であれば、OCR・AIともに認識率は100%という結果に。ただし、AIによる認識では、改行や空白の位置に若干の違和感がありました。

かなり崩れた走り書きですが、人間であればなんとか読み取れるレベルです。しかし、これを機械で正しく認識するのは難易度が高いはずです。
左に OCR、右に AI による文字認識の結果を示します。


OCRでは、認識率は約57%。誤認識や読み飛ばしが多く、実用レベルにはやや難がある印象です。一方、AIによる認識では、誤認識は1文字のみで、認識率は約97%。この結果から、十分に業務フローへの導入を検討できるレベルと判断できます。また、AI アクションに関しては、用いる際に、apiキーなどの設定が一切ないので、その点でも非常に使いやすいなと感じました。
PowerAutomateワークフロー全体の流れ
1.手動でテキストに起こしたい画像をインポートする
2.文字認識し、テキストを抽出する
3.テキストファイルに書き込み、保存
やってみた感想
- 丁寧な手書き文字であれば、OCR・AIのどちらでも高精度に認識できた
- OCRアクションでは、APIキーの取得やアカウント作成など、事前準備がやや面倒だった
- AI認識は想像以上に高精度で、手書き文字を起点とした自動処理フローの実用性を感じた
- 他のRPAと比較して、Power Automateは設定がやや複雑で、手間がかかった
まとめ
Power Automate のアクションである OCR と AI による文字認識の精度を確かめました。やはり AI による文字認識は優れており、走り書きした字でさえ、高い認識率でした。手書きで書いた文書をテキストにしたいといった課題をお持ちの場合には、是非お試しください!
また、CoopelではOCRを組み込んだワークフローや社内システム構築のサポートも行っております。システムやツール選定から、システム連携、導入後の定着支援、保守まで一貫してサポートいたします。
番外編:AIによる自動フロー作成を試してみた
Power Automateには、AIがシナリオ(フロー)を自動生成してくれる機能があります。今回その機能に興味が湧いたので、実際に今回と同じ内容のフローをAIに作成させてみました。
ここからは、AIによる自動フロー作成の手順をご紹介します。
1.左側のタブの「作成」をクリック

2.「記述して作成する」をクリック

3.作成したいフローに関して説明し、作成

【作成されたフロー】

【問題点】
生成されたフローには問題があり、ファイル名を設定する式が無効だったため、そのままでは実行できませんでした。内容を見ると、インポートした画像と同じ名前のテキストファイルとして保存しようとしていたようです。

また、トリガーに必要な入力項目が設定されておらず、手動で追加する必要がありました。

これらを修正したところ保存することができたので、実際に実行してみます。

以下のような結果になりました。

完全に自動で完結するわけではありませんが、入力項目の調整やエラーの修正を行えば、実用的なフローに仕上げることは十分可能でした。
実際に試してみて分かったことは、以下のとおりです。
- 実行したいフローは、できるだけ具体的に説明するほど正確に生成されやすい
- 入力内容が不明瞭だと判定されると、フローが生成されない場合もある
- 不要なアクションが含まれることがある
自動生成されたフローをそのまま使うのはまだ難しい印象ですが、フロー作成時のヒントとしてはかなり役に立つのではないかと感じました。
最後に
今回はPowerAutomateに含まれている文字認識制度機能の比較検証から、AIワークフロー作成支援の機能を試してみました。みなさまの業務の一助になれば幸いです!
Coopelでは業務効率化のための業務設計や課題整理、システム構築や導入、定着・保守までのサポートを承っています。システム連携やデータ整理にお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
