5.データの構造(ディクショナリ型)

プログラミングにおいて変数に複数の値を入れる方法は、配列型だけではありません。

ディクショナリ型という変数を使用すると、辞書のように名前と意味の2つの値(keyとvalue)をペアにして、まとまりのある情報を1つのデータとして保持することができます。

たとえば、ディクショナリ型の変数に「プランAは5000円、プランBは7000円、プランCは8000円」という値を保存したい場合は、中括弧 { } の中に「"key":"value"」という形式で記述し、各ペアをカンマ区切りで並べます。

このように記述することで、「myPlan」という変数の中にプランA~Cまでの各プランと、金額がペアになったディクショナリ型のデータが保存されます。

Information 関連するデータを1つのまとまりにして扱うことは、プログラミングではよくあることです。

ディクショナリ内の値(value)の取り出しかた

たとえば、以下のようなディクショナリ型の変数があるとします。

myPlan = {
     “プランA” : “5000”,
     “プランB” : ”7000”,
     “プランC” : ”8000”
     }

変数「myPlan」から「プランA」の金額を取り出す場合は、一般的なプログラミング言語では以下どちらかのようにすることが多いです。

1. 変数の後ろにドット(.)区切りでkeyを指定する

myPlan."プランA"

2. 中括弧を配置してその中にkeyを記述する

myPlan["プランA"]

こうすることで、myPlan変数から「プランA」の値「5000」を取り出すことができます。

Coopelのディクショナリ型(JSON形式)

Coopelではディクショナリ型の戻り値は、JSON(ジェイソン)と呼ばれるデータ形式になります。

Coopelにはディクショナリ型の値を取得できるアクションが複数あります。
ディクショナリ型の戻り値を返すアクションは、アクションリスト(①)から型を絞って検索することができます(②)。検索方法について詳しくは「Coopelの参照機能と戻り型とは」を参照してください。

ディクショナリ型(JSON形式)の値の取り出しかた

Coopelでは[キーを指定して要素を取得]アクションを使用して、値を取り出します。

以下のデータを読み込み、"営業開始時刻" の値(時間)を取り出してみます。


以下のように[キーを指定して要素を取得]アクション(①)を配置し、[キー]プロパティの入力欄(②)に「営業開始時刻」と入力します。
※読み込むデータは[テキストファイルを開く]アクションで指定します。

実行すると、営業開始時刻の「10:00」が取り出されることが確認できます。

ネスト(階層化)された値の取り出しかた

以下のデータのように、「会社概要」の中にディクショナリ型が入っていることがあります。
ネストされたディクショナリ型の値を[キーを指定して要素を取得]アクションで取り出してみます。

Information 実務で扱うデータでは、このようにディクショナリ型がネストされていることはよくあるので、しっかり理解しましょう。

ネストされている値は、取得したい階層までのキーを第一階層からドット(.)区切りで指定することで取り出せます。


たとえば、「会社概要」の中の「従業員数」を取り出したい場合、以下のように[キー]プロパティの入力欄に「会社概要.従業員数」と入力します。

実行すると、従業員数の値が取り出されることが確認できます。