コラム
2026年1月28日
業務効率化を進める中で耳にすることが多い「Zapier(ザピアー)」。似たようなツールに「RPA」があり、「結局、自分の業務にはどっちが合うの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。実は、ZapierとRPAは似て非なるものです。違いを曖昧にしたまま導入してしまうと、「高額な月額料金が無駄になった」「設定が難しくて結局、手作業が残った」という失敗を招きかねません。
本記事では、2026年現在の最新トレンドを踏まえ、ZapierとRPAの違いをIT初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、業務を効率化するために、どちらのツールを選ぶべきか明確になっているはずです。
「ITのことは詳しくないけれど、とにかく今のムダな作業を減らしたい」 そんなモヤモヤを解消し、明日からの働き方を劇的に変えるためのガイドとして、ぜひ最後まで読んでみてください。
【目次】

Zapierは、複数の異なるクラウドサービス同士を連携させて、日々の作業を自動化できるツールです。メールや表計算ソフト、チャットツールなどを連携させ、情報を自動でやり取りする仕組みを作れます。このサービスは「iPaaS(Integration Platform as a Service)」という種類に分類され、アプリ間の橋渡しを行う共通の基盤として機能します。例えば、メールの添付ファイルを自動でクラウド保存するといった、画面の裏側のデータ処理が得意です。
連携可能なサービス数は世界で7,000を超えており、主要なビジネスツールにはほぼ対応しています。専門的なプログラミング知識は不要で、パズルを組み合わせるような感覚で誰でも自動化を始められます。
RPA(Robotic Process Automation)は、パソコン上で行う人間の操作をそのまま再現し、自動で動かしてくれるソフトウェアロボットです。人がマウスを動かしたり、キーボードで入力したりする手順を、ロボットが代行してくれます。
代表的なツールには、UiPathやAutomation Anywhere、Power Automateなどが挙げられます。主にデスクトップ上の単純な事務作業が得意で、請求書入力やデータ転記など、繰り返し作業の効率化に向いています。定型的な事務作業をまとめて処理できる点が大きな強みです。

結論から言うと、ZapierはRPAではありません。どちらも自動化ツールですが、仕組みと得意分野が異なります。
クラウドサービス同士の連携がメインのZapierに対して、RPAはマウスクリックやキーボード操作そのものを自動化します。対象が「ネットの裏側」か「パソコン画面の操作」かという点で異なるのです。
どちらも仕事を楽にする道具であるため混同されがちですが、実際には得意とする作業範囲が大きく分かれます。自動化したい作業の内容に合わせて、適切なツールを使い分けることが業務効率化への近道です。
ZapierとRPAは、どちらも業務を自動化できる点は共通しています。しかし実際には、できることや導入方法に大きな違いがあるのです。
| 比較項目 | Zapier | RPA |
|---|---|---|
| 自動化できる範囲 | クラウドサービス同士のデータ連携 | パソコン画面上のクリックや入力作業 |
| 導入のハードル | アカウント登録後すぐに利用可能。専門的な初期設定がほとんど不要 | 環業務フローの整理や初期設定は必要だが、製品や活用範囲によって準備期間は異なる |
| コスト構造 | 月額サブスクリプション型 | ライセンス購入型や利用規模別の課金 |
| 適している業務 | API連携を利用したクラウドサービス間の連携 | 定型入力業務や画面操作が多い事務作業 |
| 導入までのスピード | 即日から数日 | 数週間から数カ月 |
| メンテナンス性 | 連携先サービスの更新が自動反映されることが多い | 画面変更や仕様変更時はロボットを手動で修正 |
| 必要なIT知識 | 専門知識がなくても操作可能。初心者でも扱いやすい | 基本操作や設定理解が必要。ある程度のITリテラシーが求められる |
Zapier
異なるクラウドサービス同士の裏側をつないで、データを自動で受け渡す仕組みを作ります。APIという共通の窓口を利用するため、ブラウザを開かなくても情報のやり取りが完結します。
RPA
人が目で見てマウスを動かす操作を再現。画面を開き、クリックや入力の動作や、ソフトウェアの操作を行います。
Zapier
操作画面が非常にシンプルで、直感的なクリックだけで設定を完了できるのが魅力。便利なテンプレートが豊富に用意されているため、初心者でも短時間で自動化の仕組みを構築できます。
RPA
細かい業務フローの設計が必要になるため、使いこなすには一定の練習が求められます。その分、複雑な業務にも対応できる柔軟性があります。
Zapier
月額制のサブスクリプション形式を採用しており、初期費用を抑えて手軽に始められます。利用規模に応じてプランを選べるため、小規模から試しやすい点が大きなメリットです。
RPA
初期費用や保守費用が必要な場合もありますが、大規模な定型業務を任せるなら投資効果が高まります。長期運用ではコスト回収しやすい点が特徴です。
Zapier
クラウド間のメール連携や通知処理に向いています。Gmailからスプレッドシートへの転記や、ECサイトからの通知連携が代表例です。一方で、画面操作が必要な業務や社内のローカルシステム連携には不向きです。
RPA
PDFの請求書を読み取って会計ソフトに転記するなど、画面操作を含む定型作業に向いています。ただし、処理内容が頻繁に変わる業務には注意が必要です。
Zapierには、利用規模に合わせて選べる複数の料金プランが用意されています。
| プラン名 | 主要機能・制限 | タスク数・ユーザー数 | 月単価(年払い) |
|---|---|---|---|
| Free | 基本機能を試せるエントリー向け。複数ステップの高度な自動化は利用不可。 | 月100タスクまで 1ユーザーまで | $ 0 |
| Professional | 個人や小規模利用に最適。条件分岐やプレミアムアプリなどが制限なく利用可能。 | 月750タスクまで(超過後は従量課金) 1ユーザーまで | $ 19.99 |
| Team | チームでの共同作業に対応。共有フォルダや高度な権限管理、最短1分の更新が可能。 | 月2,000タスクまで(超過後は従量課金) 25ユーザーまで | $ 69 |
| Enterprise | 大規模組織向け。SSOや専任支援が付帯し、高度な管理者権限とアプリ制御が可能。 | タスク上限は年間でカウント ユーザー数は無制限 | 要問合せ |
※2026年1月28日現在
Professional以上のプランは、年間契約を選択すると、月額プランより料金が約33%割引になります。長期利用の際は年払いがお得です。
無料プランは、Zapierの基本的な仕組みを体験できる、手軽な選択肢です。1つのきっかけに対して1つの動作を行う「2ステップ」までの自動化なら、期間制限なく利用できます。月間100タスクという制限があるため、通知の転記のような、頻度の低い作業から試すのがおすすめです。まずは無料プランで操作に慣れ、より複雑な条件分岐や大量のデータ処理が必要になったタイミングで有料版を検討しましょう。
RPAツールは、導入時にライセンス費用や導入支援費用が発生するケースも珍しくありません。対してZapierは初期費用がかからず、月額課金で手軽に開始可能。スモールスタートがしやすい点が大きなメリットです。
中小企業やチーム単位での導入なら、まずは低コストなZapierでスモールスタートするのがおすすめ。一方で、大量業務を長期運用する場合は、RPAの方がコスト回収しやすい側面もあります。導入の際は、保守コストも含めたトータルコスト(TCO)で考えましょう。
Zapierを使い始める前に、まず基本用語を理解しておきましょう。
Zap(ザップ):
自動化の流れ全体をまとめたワークフローのこと。一つのZapの中に、複数の処理ステップを組み込める。
Trigger(トリガー):
自動化を開始するきっかけとなる条件。
Action(アクション):
Triggerの後に実行される具体的な処理内容。
Zapの具体例:
(Trigger)新しいメールが届いたら→ (Action)Slackに通知する
Zapierの始め方はとてもシンプルです。次の6つのステップに沿って進めるだけで、自動化を簡単に作成できます。
公式サイトで登録を行い、管理画面へログインします。

連携させたい2つのアプリを選びます。(例:Gmailとスプレッドシート)

Zapを動かすタイミングを指定します。(例:特定の件名のメールを受信した時)

Triggerを受けて実行する処理内容を指定します。(例:スプレッドシートにデータを書き込む)

実際にデータが正しく送られるか、プレビュー機能で動作を確認します。

問題がなければスイッチをオンにして、自動化の運用を開始しましょう。

特別なプログラミングコードを書く必要はなく、画面の指示に従って選択していくだけで設定は終わります。まずは身近なアプリ同士をつないで、小さな自動化から試してみるのが上達のコツです。
ここでは、業種ごとのZapier活用シーンを具体例を交えて説明します。
中小企業では、問い合わせ管理や売上通知の自動化が効果的です。担当者が手作業で転記する必要がなくなり、情報の共有漏れや対応の遅れを防げます。
【内容】
これらを組み合わせることで、月に5〜10時間ほどの作業削減が期待できます。
複数のECサイトを運営している場合では、注文管理や在庫管理の自動化が有用です。注文情報の一元管理で、在庫更新の手間を減らしましょう。
【内容】
在庫入力ミスの削減や、注文処理時間を50%削減できるケースもあります。
広告運用では、日次レポートの作成や予算管理の自動化が効果を発揮します。確認作業の手間が減り、分析や改善に集中しやすくなります。
【内容】
レポート作成時間を従来と比べて80%も削減することが可能です。
士業では、相談依頼の管理や膨大な書類整理の自動化が非常に有効です。案件管理の手間が減り、対応スピードの向上につながります。
【内容】
事務的な案件管理にかかる時間を約30%削減し、専門的な実務に専念できる環境を整えられます。

クラウドサービス同士の連携が中心の場合は、Zapierが向いています。メール通知やデータの自動転記など、軽い自動化から始めたい人に適しています。月額数千円から利用でき、月間予算を1万円以内に抑えて利用したい場合にも選びやすいツールです。
専門的なITスキルがなくても、画面の指示に従うだけで、その日から自動化を開始可能。中小企業やスタートアップなど、少人数体制にも向いています。
パソコン画面での定型作業が多い場合は、RPAが適しています。基幹システムや古い業務システムなどの「レガシーシステム」との連携にも強みがあります。大量のデータを正確に処理し続ける業務に向いており、業務をまとめて自動化したい企業にとって効果が高い手段です。
RPAの開発にはプログラミング知識は求められない製品が多い一方で、業務フローや利用システムの操作方法を把握した担当者の存在が必要です。業務とITの橋渡しができる人材がいる組織で、効果を発揮しやすいと言えます。
最初から大規模な自動化を目指す必要はありません。まずはZapierの無料プランを使い、身近で規模が小さな業務から試してみましょう。
実際の効果を確認してから、必要に応じて上位プランやRPAの導入へ進むと、リスクを最小限に抑えられます。
Q1:ZapierとRPAの最大の違いは何ですか?
回答:Zapierはクラウドサービス間の連携、RPAはパソコン操作の自動化が得意です。
Q2:Zapierの無料プランでビジネス利用はできますか?
回答:可能ですが、月100タスクの制限があります。小規模な自動化から始めましょう。
Q3:Zapierで自動化できない業務は何ですか?
回答:パソコン上の複雑な操作、画像認識など、クラウド上にない「デスクトップ独自の操作」です。
Q4:Zapierの導入に技術的な知識は必要ですか?
回答:プログラミング不要です。直感的なUIで誰でも使えます。
Q5:Zapierのセキュリティは大丈夫ですか?
回答:SOC2、GDPRに準拠しており、企業レベルのセキュリティです。
Q6:RPAツールとZapierを併用できますか?
回答:可能です。クラウド連携はZapier、パソコン操作はRPAと使い分けると効果的です。
Q7:Zapierのタスク数はどうやって計算されますか?
回答:Zapが実行されるたびに1タスクとしてカウントされます。
Q8:Zapierの料金は高いですか?
回答:RPAと比較して初期費用がなく、月額制で始めやすいです。
Q9:Zapierで日本語サポートはありますか?
回答:公式サポートは英語ですが、ドキュメントやコミュニティで日本語情報も増えています。
Q10:ZapierとMakeはどちらがおすすめ?
回答:Zapierはシンプルで初心者向け、Makeは複雑なフロー構築が得意です。
ZapierとRPAはどちらも業務を自動化できる便利な仕組みですが、得意分野は明確に異なります。クラウド連携が中心の業務では、Zapierが手軽に使いやすい選択肢です。一方で、画面操作が多い業務では、RPAの方が高い効果を発揮します。まずは小さな業務で動作を確認し、効果を体感してから本格利用を検討するのが成功の秘訣です。この記事をブックマークして、迷った時のガイドとして活用しながら、自動化の第一歩を踏み出しましょう。
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