お客様事例
「ワンストップ・リノベーション」を掲げ、設備・電気・建築の3つの事業領域を網羅する総合建設会社の正和工業株式会社。創業60年以上の歴史を持つ同社は、3領域の連携をさらに強化し、建物を通して社会に笑顔を増やすことを目指しています。
自動化への取り組みのきっかけは、繁忙期に現場の負担が大きい公共入札の公告確認業務。3〜6月は多いと月間500件にもおよぶ公告確認を少人数でこなしています。今回は、実際に自動化・効率化への取り組みを始めた総合管理部の土谷さんにお話を伺いました。
総合管理部 土谷さん
土谷
私は総合管理部に所属しています。一言でいうと、バックオフィス全般を担う部署です。経理も総務も労務も、全ての担当者が総合管理部に集まっています。私自身は労務のサポートや、電子ツールの導入をはじめとする業務を幅広く担当しており、以前担当していた入札業務についても、今もサポートという形で携わっています。
土谷
総合管理部で行う業務の一つに、公共入札を担当する入札部門があります。弊社は官公庁の案件を多く手がけており、それに伴う公共入札への参加が業務の大きな柱となっています。
入札部門では、国や自治体が募集する入札案件の情報(公告)を毎日チェックして、参加できる案件をピックアップし、資料をまとめて関連部門に発信します。参加になった場合は入札書類の作成まで行います。建設業の公告確認は確認項目が多岐にわたり、自治体ごとにサイトの仕様も異なるため作業が煩雑になってしまい、繁忙期の3〜6月には、確認が必要な公告の件数が月間で400~500件にのぼることもあります。そのため、半日以上、特に多い日は丸1日をこの作業に費やしてしまうこともあるほどです。
こちらの業務担当者は2名おりますが、作業中に電話・来客対応等の庶務が発生することもあり、私もサポートをしているのですが、単純作業とはいえ量が多いため、他の業務がどんどん後ろに回ってしまう悪循環が続いていました。

土谷
はい。特に、「見落とせない」というプレッシャーも大きいのが大変です。例えば、1億円規模の案件を見落としてしまったら大変なことになります。そのためダブルチェック体制を取っていますが、それでも量が多いと不安です。
それから、担当者もこの業務だけを担当しているわけではないということも大きいですね。作業の途中で電話が入ったり別の業務が割り込んだりすると、その度に中断しなければなりません。「どこまでダウンロードしたんだっけ」となってしまいます。発注者のサイトによっては、一定時間が過ぎるとセッションが切れてトップページからやり直しになるものもあって、余計に時間がかかるんです。業務量が多いから人を増やせばいいかというと、案件は特に3〜6月に集中するため、その時期のためだけに採用するわけにはいきません。効率化で対応するしかないと判断しました。
土谷
電子ツールの展示会に行った際に、今の入札案件確認について「こういう業務を効率化したい」と相談したところ、「RPAが向いているんじゃないか」というアドバイスをいただいたことがきっかけです。そこからいくつかのツールの資料を取り寄せたり、取引先に紹介してもらったりしながら情報収集を始めました。
土谷
はい。ITに強い方に「Coopelがいいよ」と紹介してもらったので、Coopelを試したほか、WinActorも別の方に教えていただいて、実際に試しました。WinActorは機能が豊富で、さわってみて「便利そうだな」と思いました。ただ、私がやりたい公告確認の自動化や、その他に考えられそうな業務に当てはめてみると、使わない機能が多かったんです。また、その分価格もかなり高かったので、Coopelに決めました。
Coopelはクラウド型なので、私がやりたい公告確認のようなウェブ上の操作との相性もよかったですし、無料トライアルで気軽に試せたのも決め手のひとつです。
土谷
Coopelのエンジニアの方にプロジェクトの最初から参加していただいて、進めました。1月から2月頃に課題のヒアリングから始まって、シナリオの設計と構築まで一緒に取り組んでいただきました。最初にCoopelのヘルプセンターにあった動画を見た時に、「これ最初から自分ひとりで独学でやっていくのは無理だ」と正直思いました。RPAが初めてだったということも大きいと思います。
基本的には私が「こういうことをしたい」という要望を伝えて、エンジニアの方と「このケースはどうしますか?」とか「こんなこともできますか?」と壁打ちを繰り返し、問題と解決方法を洗練させていきました。その後エンジニアがシナリオを組み立てて送ってくださる、という流れで進みました。エラーが出た時もその内容を送ると「ここをチェックしてください」と細かく教えていただけたので、シナリオの仕組みや対処法が少しずつ理解できるようになってきました。
土谷
やりとりはメールが中心で、それ以外で月に1回程度オンラインミーティングも行いました。内容によっては、画面の動画を撮影してメールに添付する形でご説明いただくこともありました。
特に、導入準備と繁忙期が重なったため、私自身も入札サポートや別案件の業務が集中してしまい、本当に手が回らない状況でした。そのため、エンジニアの方に柔軟に対応していただけたのはとても助かりました。
急ぎ確認したい点や、作っていただいているシナリオの進捗状況などはメールで行い、でもメールや動画だと質問ができないですよね。その点、オンラインミーティングで疑問をまとめて解消させてもらえることがありがたかったです。

土谷
はい、6月にスケジュール登録を完了して、今はシナリオが実際に動いている状態です。ただ、同じ案件が2回ダウンロードされるといった現象が報告されていて、他にも課題がないか検証しています。8〜9月頃に安定稼働を目指して調整していきたいです。
土谷
正直、今はまだ自信はないのですが(笑)、そうですね。エンジニアの方が作ってくださったシナリオを見るたびに「自分ひとりでここまでできるだろうか」と思うくらいで。ただ、困ったことがあれば相談できる環境があるとわかっているので、それを頼りにしながらこれから少しずつ覚えていきたいと思っています。
土谷
今は繁忙期に半日以上、多い日は1日かかっていた公告確認が、数時間に短縮されるんじゃないかと思っています。担当者が別の業務に時間を使えるようになりますし、案件を見落とすかもしれないというプレッシャーからも解放されると思うので、精神的な負担の軽減も大きいと期待しています。
土谷
入退社に伴う電子ツールのアカウント設定です。今は社員が入社・退社するたびに、ツールに手動で登録・削除していますが、必要な情報をExcelにまとめてもらって、CSVで各ツールに取り込む形なら自動化できるんじゃないかと考えています。
公告確認が軌道に乗ったら、総合管理部の業務を中心に自動化の範囲を広げていきたいですね。こういうことができると他の担当者にも共有すれば、あれもできますか?これもできますか?というアイディアが出てくると思うので。
土谷
自動化・効率化していくというと、難しそう、敷居が高そうだと思いがちだと思います。でも、私はそれほど怖くなかったんです。理由は、目的が明確だったから。「公告確認を助けてくれるかどうか」、それだけで判断していました。できるならやる、できないならやらない、というシンプルな考え方でした。やはり自動化や効率化を始めるには、最初にひとつでいいので課題を明確にすることが重要だと思います。
建設業界は電子化が遅れているとよく言われますが、RPAは業界特有のルールにはあまり関係なく使えるものだと感じています。量が多い単純作業で困っているのであれば、特に総務や労務の方には使いやすいツールなのではないでしょうか。まずは自分たちの課題を洗い出すことから始めてみるといいと思います。
正和工業の土谷さんが直面していた公告確認業務の課題は、「量が多い・見落とせない・割り込みが多い」という三重の負担です。初めて取り組まれる自動化でも、ツールの比較検討から実施判断までスムーズだったのは、課題が明確だったからこそ。その後は、Coopelエンジニアと共に自動化に取り組まれました。
繁忙期と重なるというアクシデントもあり、現在も検証フェーズが続いていますが、安定稼働後には「半日〜1日かかっていた業務が数時間に」という大幅な時間短縮が見込まれています。
Coopelは、ツールの提供にとどまらず、業務課題のヒアリングから他社ツールを含む解決策の提案、自動化や効率化の設計・実装まで一貫してサポートする体制を持っています。「自社では難しい」「未経験で何から始めればいいかわからない」という方も、まずはCoopelチームにご相談ください。