お客様事例
株式会社ディー・エヌ・エーでは、ゲームやライブストリーミングといった「エンターテインメント領域」と、スポーツやヘルスケアといった「社会課題領域」を軸に、日々さまざまなサービスやキャンペーンを実施しています。これらのサービスやキャンペーンを、お客さまに安心・安全に届けることをミッションに掲げ、日々テストや検証業務に取り組んでいる部署が品質本部 品質管理部です。
今回は、DeNAの品質本部品質管理部で、70人日はかかると試算されていたLPサイトの検証業務を、10人日で完了することに成功したCoopel活用事例についてお話しを伺いました。
品質本部 品質管理部 QC第二グループ 藤﨑さん、小林さん
藤﨑
弊社が手掛けるさまざまなサービスやキャンペーンを、お客さまに安心・安全に届けること、使用していただくことが大きなミッションです。Webサービスやゲームの品質管理を手掛けていますが、お客さまが使用される前にバグをなくしたり、トラブルが起きないようにテストを重ねたりと、ネガティブな要素を一つひとつ発見していきます。その他にも、仕様書の内容をレビューしたり、そのサービスがリリース可能か判断したり、品質分析レポートを作成したりと、さまざまな業務に取り組んでいます。決して派手な業務ではありませんが、サービスとして“当たり前”の水準を維持していくため、粛々とサービス品質に向き合っています。

小林
弊社サービスの代理店様のLPサイトを検証してほしい、具体的には「デザインの確認や正しく画面が遷移するか」「問い合わせフォームの入力・送信は正しく機能するか」といった要素を確認してほしいと社内から依頼が届きました。
LPサイトの検証自体は珍しいものではありませんが、検証対象の数が約80件以上とかなり多いことが特徴です。同じフレームワークを使用し、同じ構成になっていますが、企業ごとのロゴが使用されていたり、入力フォームの項目がカスタマイズされていたりと、すべてが一緒ではありません。さらにLPサイト1件あたり数十件はチェック項目があるため、案件全体のチェック項目は膨大な数になります。
今回の案件をもしすべて人の手と目でチェックする場合、おそらく70人日、つまり3ヶ月以上はかかるであろうと概算しました。しかし急ぎの案件だったこともあり、依頼主である担当者からの要望では、数週間でどうにか検証できないかとのことでした。
小林
大量のLPサイトの検証を人の手と目で実行するとなれば、単純作業が長期間続くことによる担当者のストレスが心配され、それによってLPサイトのミスが見逃されれば、お客さまからご指摘をいただくことになります。
また、私たちの所要時間の概算に対して要望のあったスケジュールが短かったことも課題です。マンパワーだけでは間違いなく希望どおりのスケジュールでは検証できないため、RPAによる自動化の必要があると感じました。
小林
LPサイトはテスト用の環境、つまり外部からは接続できないローカル環境に置かれていたため、オフラインでもシナリオを実行できるRPAである必要がありました。Coopelで作成したシナリオには、「クラウド実行」と「ローカル実行」の2種類が用意されており、今回の要件に最適です。
「クラウド実行」は、Coopelが提供するクラウド環境上でシナリオを実行することになるため、ユーザー自身のPCは実行指示を送るだけです。一方で「ローカル実行」では、自分のPC上でシナリオを実行することになります。今回のように、社内ネットワークからのみアクセスできるWebサイトを検証する場合には最適ですね。事前準備として「Coopelデスクトップアプリケーション」のインストールが必要ですが、5分程度で完了できます。
小林
今回の取り組みでは、まず私が3〜4時間ほどかけて大枠のシナリオを作成しています。想定していたよりも、スムーズにシナリオを作成できたと思います。
今回、個別のLPサイトごとに細かな違いがあったため、そのままシナリオを実行するとエラーが出て止まってしまう問題がありました。そこでエラーが出ても一旦はシナリオが最後まで実行されるようなエラー処理を複数設定しています。
たとえば、フォーム未入力のまま実行された場合に表示される「送信エラー」をきちんと検知し、シナリオの実行結果に「送信エラーが発生しました」と通知されるようにしています。

作成したシナリオはWebの検証担当者に渡し、30分ほどCoopelの使用方法やカスタマイズのやり方をレクチャーしました。RPA未経験の担当者でしたが、すぐに違和感なく業務に使用できています。
今回の検証では、遷移後の画面を目視で確認する必要があったため、画面遷移後のページをスクリーンショットし、そのスクリーンショット画像を担当者が確認する必要がありました。スクリーンショットされるタイミングや、Googleドライブ上の保存場所などを担当者が自身の業務に合わせてカスタマイズしています。
小林
手作業で実行すれば3ヶ月以上はかかるであろうと概算した今回の案件ですが、Coopelを活用して検証を自動化したことにより、なんと10人日ほどで完了することができました。つまり、70人日かかるはずだったものが10人日で完了しているので、作業時間を1/7に圧縮することができた計算になります。
もちろんヒューマンエラーやミスの見逃しなども現状報告されていませんので、検証クオリティを維持することにも成功しています。タイトなスケジュールで依頼をしてきた担当者からも「短縮できてよかった。助かった」との言葉を聞いています。
また、作業の手間と時間に余裕が生まれたことで、新規の検証依頼を後回しにすることなく、希望どおりのスケジュールで検証をすることができました。
藤﨑
私が今回のCoopel活用で最も評価しているポイントは、私たち検証担当者が「自分たちの業務は自動化、効率化できるのだ」と気づかせてくれた点です。「検証する」だけなら、RPAを使わずとも手と目で完了できることもあり、自動化への操作コストと回収コストのバランスを考えて、手動で検証することが多くありました。それが従来と類似作業であっても作業規模が増えることで自動化の効果が高まると、再確認出来ました。また、自動化、効率化する方法を事業部内に広めただけでなく、明確な効果があることを示したのもポイントでした。これにより、コストを意識してRPAやツールを積極的に活用しようとする文化が浸透し始めていると思います。実際、他事業部からもCoopelの活用方法について相談をいただく機会が以前よりも増えましたね。

小林
まだCoopelを使いこなしている社員は品質本部内でもそれほど多くはありません。今後も私自身がしっかりCoopelを品質管理業務に活用し、少しずつ宣伝活動を続けていき、最終的には品質本部全体の業務を効率化できればよいなと考えています。
今回のような活用以外にも「ロングランテスト」と呼ばれる同じボタンをひたすら繰り返し押し続けるテストや、検証で得られたデータを収集、分析する業務にもRPAは活用できるのではないかと考えています。
今後もCoopelを積極的に活用することでサービスの不具合を事前に見つけ出し、サービスの品質管理における「最後の壁」として引き続き業務に向き合っていきます。

私にとってCoopelとは「面倒くさい」「時間がかかる」を解消してくれる良いツールです。私たちのような品質管理の仕事に限らず、世の中のあらゆる仕事にはルーティンワークがあり、日々煩わしい思いをしながらこなしていると思います。プログラミングやコーディングができない、ITに苦手意識があるという方にこそ、Coopelをぜひ一度使ってもらいたいですね。
DeNAの品質管理部におけるLPサイトの検証業務をCoopelで効率化していただいた事例を紹介しました。サービスの検証やテストは、クリックや文字入力といった単純作業を繰り返すことが多く、RPAによる自動化と相性がよい作業の一例です。
今後の事例記事でも、あらゆるCoopelの成功事例をご紹介していきます。