導入事例 「取引先チェック」を皮切りにコーポレート部門の作業を自動化

株式会社じげん様

求人・住まい・中古車など幅広い領域の事業を展開する株式会社じげん。同社では急速な事業拡大により、コーポレート部門の業務も一気に増加。特に総務・経理では業務を自動化したいと考えていました。Coopelによってそうした状況はどう変わったのか?情報システム室室長としてコーポレート部門のIT活用をサポートしている鷹野氏と、経営管理部で経理などの業務に携わっている成登氏に話を伺いました。


お話を伺った方 情報システム室:鷹野さん
経営管理部:成登さん

Coopel導入の背景

  • 新規の取引先の発生に伴うチェック業務と毎月の会計処理に伴うID突合作業を自動化。
  • エンジニアが不在のコーポレート部門の業務は人力に頼っており、使い勝手の良いツールを探していた。

Coopel導入後の効果

  • 目的としていた業務の自動化に成功し、適応範囲の拡大を検討中。
  • サポートコストの小ささから、非エンジニア向けの業務効率化ツールとして採用。

導入の経緯について

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Coopel導入の経緯を教えてください。

鷹野 コーポレート部門にいる非エンジニアのスタッフでも使える、業務効率化のためのツールを探していたのですが、そうした折にちょうどCoopelの話を聞いたので、試すことにしました。

非エンジニアスタッフの皆さんの導入前について教えてください。

鷹野 エンジニアは自分たちで作業を自動化できるのですが、非エンジニアの人たちは適当なツールがないとなかなか難しい面もあり、業務効率化の推進ができていませんでした。エンジニア側からの働きかけで依頼することもありましたが、彼らも主業務である自社のサービス開発で多忙のため、すべての要望に即座に対応することはできません。そのため、コーポレート部門では非効率ながらも、マンパワーで仕事を進める状況が続いていました。

取引先チェック業務の自動化

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取引先チェックという作業を自動化したと聞きました。取引先チェックも、そうしたひたすら手作業という状況だったのでしょうか?

鷹野 そうですね。Coopel のトライアルを開始したタイミングで、総務部門が手を挙げて取り組んだのがこの作業です。

取引先チェックの作業内容について教えてください。

鷹野 取引先チェックは、新規の取引をする際、取引を行っても問題がない企業かどうかを弊社のガイドラインに沿ってチェックする業務です。作業としては、社内から依頼があった新規取引先をクイックリファレンスができる専用サイトで検索し、その結果を画面キャプチャーなどで取得し、のちに証票(しょうひょう)にするために特定の場所に保存する、という作業を総務部門が担っていました。これを手作業でやっていたときは、月次当たり2時間半弱の時間がかかっていました。件数で言うと、平均して毎日5件ずつ企業のチェック依頼がくるので、1カ月20営業日あたりでは100件ほど、といった感じです。

Coopelによる自動化で取引先チェック作業はどのように変わりましたか?

鷹野 チェック対象の企業リストをExcelに入力し、ボタンをクリックすれば15分ほどで完了するようになり、毎月2時間ほどの削減効果がありました。

ロボットの動作シナリオの作成はどう進めたのでしょうか?

鷹野 まず初めに、提供元のDeNAさんから講習会を開いていただき、Coopel の使い方についてインプットをしました。それ以降はマニュアルを見たり、チャットで担当の方に問い合わせながら、総務部門のスタッフが作成しました。

ゼロからスタッフの方が作られたのでしょうか?

鷹野 はい。Coopel ではロボットに実行させることができる操作がメニューとして提供されており、例えばURLを開く操作なら「URLを開く」というメニューを選んでクリックするだけでセットできます。操作を順番に並べてフローを作成するということをGUI上で直観的に実施できるので、システムに詳しくないスタッフでも混乱することなく、作業を進めることが出来ました。

シナリオを作る際、エラーが出る・操作が分からないなど、困ったことはありませんでしたか?

鷹野 その際には情報システム部門で相談を受けたり、DeNAさんのサポートに問い合わせをしていました。ですが、私のような情報システム部門の人間が付きっきりになる必要はなく、分からないこと・困ったことが発生した際にサポートする形でした。基本的には、総務部門のスタッフが自分たちで完成させることができました。

サポートをする立場の鷹野さんにとって、Coopel は期待どおりのツールでしたか?

鷹野 サポートをする立場としては、期待していたよりもずいぶんラクだったという印象があります。コーディングベースのツールの場合は、相談を受けてからプログラムを1から10まで読んで内容を理解をしないと対応ができませんでした。一方で、Coopel は先ほどお話したとおりインターフェースが業務フロー図になっているので、一目で見て内容を理解できます。簡単かつ短時間でサポートできる点は、他のツールと比べても導入しやすく、優秀だと感じました。

他の業務や他の部門への展開は考えていますか?

鷹野 比較的簡単にできるということで、部門の枠を超えた横展開を進めています。現在、経理部門での導入を開始しています。

伝票チェック作業の自動化

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経理ではどのような作業を自動化しているんですか?

成登 会計システムと、ワークフローシステムを紐づける入力作業を自動化しています。これまでは、会計システムで処理が完了した際に発番される伝票番号を、経理スタッフがワークフローシステムに手作業で入力していました。

どのような目的で必要な作業なのでしょうか?

成登 弊社では、クラウド型ワークフローシステムを導入しており、従業員が申請する経費や稟議の決裁はこちらで行っています。伝票番号を記入することで、ワークフローシステムの画面上で各案件の計上の進捗確認や、二重計上を防止するために実施しています。

伝票番号の記入は、手作業でやっていたときは大変だったんですか?

成登 すべてのワークフローの画面をひとつずつ開いて、編集をして、伝票番号を入力して、保存する、という流れでした。単純作業ですが、毎月300件ほどあるため、作業工数を一定担保しておかないといけない状況でした。

Coopel による自動化でどのように変わりましたか?

成登 5人ほどのスタッフで合わせて2.5時間くらいかかっていた作業を削減できました。その削減できた時間を、リソースを割きたい他の仕事に充てられるようになりました。  

作業の自動化にあたり、シナリオ全体はどなたが作られたんでしょうか?

鷹野 私と成登で半分半分ですね。私は業務内容は知らないけれど、ITの方は少し強めです。成登は経理の仕事をしているので当然、業務内容は詳しい。それで、成登が出すアイデアの実現を私がお手伝いした形です。例えば、Excelのシートから伝票番号を1行ずつ読んでX-pointのところを開いて入力していくのはこうすればできますよね、みたいな感じです。

鷹野さんがそばで付きっきりになる必要はなかったのですね?

鷹野 そうですね、シナリオのイメージを成登が作り、実際のシナリオを作成する部分は私が調べたり、自分で手を動かしながらサポートしていました。

成登さんにお伺いしたいのですが、使ってて分かりにくかったことはなかったですか?

成登 条件分岐という考え方が慣れるまでは難しかったのですが、一度シナリオを作ってみると納得感があり、それ以降は使えるようになりました。流れが可視化されていることもあり、エラーが起きても何が原因なのかが明確に拾えるので、非常に進めやすかったです。

おおむね順調に作業できたということでしょうか?

成登 はい。私個人の変化としては、Coopel が導入されてからは、経理業務の「自動化できそうな作業」に注目するようになりました。部署全体の業務効率化にもっと活用できればと考えています。

今後の展望について

他の作業でもCoopel を活用できそうでしょうか?

成登 そうですね。今回導入できたことで、経理業務の中でもアイデアがすでに2つ3つ新たに生まれているので、順番に推進していきたいです。

鷹野さんがはいかがでしょう?

鷹野 Coopel の自動化を実際にサポートして分かったのは、敷居がかなり低いことです。個人のシステムへのリテラシーレベルを問わず、活用できるイメージが湧きました。他のコーポレート部門でも、週次や月次に発生している手作業が多くあります。コーポレート全体で自動化を推進してきたいと思っています。
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まとめ

株式会社じげんのコーポレート部門では、Coopel を導入することにより取引先チェックや伝票番号のワークフローへの記入といった作業を自動化し、さらにさまざまな作業の自動化を推進しています。同社で印象的だったのは、社員同士が業務の枠を超えてサポートし合う風土が根付いていることと、会社全体で業務改善意識が高いことでした。そうした会社の期待に応え、今後ともCoopel が業務改善に貢献していくことを願っています。