8. 例外処理

例外処理とは、エラーが発生したときに備えて準備しておく処理のことです。

一般的なプログラミングでは、エラーが起きることについて「例外」と呼びます。そしてエラーが発生したら、そのエラーを捕捉するということを例外処理といいます。

同じプログラムでも、実行するときのタイミングやインターネットの接続状態などによって、正しく動作しないことがあります。
エラーが発生すると、大切な連絡が遅れたり重要な情報が失われてしまう可能性があります。そのような事態を避けるために、エラーが発生したときにどのような処理をさせるかを考えておくことが大切です。

たとえば、以下のように例外処理を準備していないプログラムの場合、エラーが発生すると通常はエラーが発生した箇所で停止します。

以下のように1~3まで処理を分けて準備しておくと、エラーが発生したときは3の例外処理が実行されるようになります。

この例では、エラーメッセージを出すようにしていますが、メールやチャットで通知するなど、さまざまな例外処理を設定することができます。

Coopelの例外処理

Coopelの場合、例外処理には[エラーを捕捉して実行]アクションを使用します。

たとえば、以下のような受注管理システム上のリストを定期的に取得しようとしているが、0件であっても問題はないため、エラーで中断せずに正常に終わらせるという例外処理のシナリオを作成してみます。

以下のように[URLにアクセス]アクション~[セルをペースト]アクション(①)の下に[エラーを捕捉する]アクション(②)を配置します。

次にエラーを捕捉するアクションを配置します。
[エラーを捕捉する]アクションの直下に[webスクレイピング]アクションと[セルをペースト]アクション(①)を移動します。

最後に、エラーがある場合に実行するアクションを配置します。
注文件数が0件のときは、「注文なし」とスプレッドシートに入力するように設定します。

[エラーがある場合]の中に[任意の文字列を生成]アクション、[セルをペースト]アクション(①)を配置し、入力する文字列とセルを設定します。

こうすることで、注文が0件のときでもシナリオが中断されることがなくなります。

このように例外処理は、エラーの発生を通知するための使い方だけではなく、エラーが出ても問題のないアクションを捕捉しておき、シナリオを正常終了させるという使い方ができます。